飲食店でも業態でダクトの役割は変わるってホント?

2019年10月18日(金)

飲食店のダクトの役割とは?

ダクトと一口に言ってもさまざまな種類があり、その目的も異なります。快適な湿度や温度を保つ「空調ダクト」、汚れた空気を排出して新鮮な空気を取り入れる「給排気ダクト」、煙を排出する「排煙ダクト」は飲食店に限らず、ほとんどの施設に取り付けられています。さらに、飲食店では厨房から発生する煙や水蒸気、油、熱、臭いなどを排出する「厨房排気ダクト」も設置しなければいけません。

飲食店業態で変わるダクトの役割

さまざまな種類があるダクトですが、その性能も千差万別。飲食店の業態ごとに適切なダクトも異なります。たとえば、ダクトの性能が低すぎると「臭いがこもるようになる」「煙が店内に充満する」「厨房が暑くなってしまう」という問題が発生します。

かといってスペックが高いものを設置すれば良いかというとそうではありません。逆に性能が高すぎるダクトを設置してしまうと、「エアコンが全然効かない」「ファンの音がうるさい」「電気代が高い」という弊害が生じる可能性があります。ご自身のお店の業態に合わせた、適切なスペックのダクトを選ぶことが重要です。

飲食店は大きく「重飲食」「飲食」「軽飲食」の3つに分けられます。それぞれ、どのような業態なのか、どんなダクトが適しているのか、見ていきましょう。

飲食店の3つの区分

重飲食

厨房があって火を使って調理を行っている飲食店のうち、特に油や臭い、煙が多く出る業態を指します。具体的には焼肉店や焼き鳥屋、ラーメン屋や中華料理店などが挙げられます。

こうした業態のお店はお客さまや近隣の住民、大家さんなどから煙や臭いに関するクレームが入る可能性も高いため、しっかりと給排気ができる高性能な排気設備が必須。特に焼肉店は煙や臭いが大量に発生するため、テーブルごとにダクトが備え付けられているお店が多いです。

飲食

厨房があって火を使って調理する飲食店のうち、重飲食を除いたものを指します。いわゆる普通の飲食店。具体的にはレストランや居酒屋、ダイニングバー、和食料理店などが挙げられます。火を使って調理を行うものの、それほど煙や臭い、油は発生しません。

重飲食ほどのハイスペックなダクトは必要ありませんが、スペックが低すぎるとやはり臭いや煙に関するクレームにつながりますので、中程度の厨房排気ダクトを選んで設置することが重要です。

軽飲食

お酒やコーヒー、お茶などの飲み物の提供がメインで、料理は提供しないか、乾き物のおつまみや軽食、あるいはレンジなどで温めるだけで調理ができる料理を提供する業態のお店を指します。具体的にはカフェやバー、スナック、ラウンジなどです。前項の「飲食」に区分される場合もあります。

火をほとんど使っていないというお店でも、飲食店である以上は排気設備の設置は必須です。ただし、あまりにも性能が高すぎるダクトを設置すると前述のとおり空調設備の効率が悪くなったり、電気代がかかりすぎてしまったりという問題が発生する可能性が考えられます。また、「換気扇の音がうるさい」とクレームにつながる可能性もなきにしもあらずです。必要最小限のスペックを備え、お客さまが快適に過ごせるようなダクトを選びましょう。

飲食店区分によってダクト費用は変わる?

上記のとおり、飲食店の業態によって求められる性能が異なるため、ダクトの設置費用も変わります。やはり、スペックを求められる重飲食店は高額に、スペックがそれほど求められない軽飲食ほど安価になる傾向があります。

ただし、他にも条件があるので一概には言えません。ダクトの設置や工事費用を左右する条件や相場、業者選びのポイントについては「ダクト工事の見積もりはどのくらい?費用相場を解説!」にまとめています。ご自身のお店に当てはめて検討してみてください。

自店舗に合わないダクトを設置するリスク

お店に合っていないダクトを設置すると火災や事故などのトラブルが発生したり、お客さまや近隣の方から異臭や煙、騒音などのクレームが発生したりします。

ダクトからの音が気になるという方は「ダクトの騒音が気になる?原因と対処方法を解説。」をご覧ください。対処方法をまとめております。

煙や臭いが気になる、すでにクレームが入っていて今すぐ対処しなければいけないという方は「飲食店の異臭・煙の対処方法」を参考に対策を検討してみてください。

「たかがダクト」と軽視せず、お客さまや近隣の方が快適に過ごせるよう意識しましょう。


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